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2010年 代表取締役年頭挨拶

株式会社千里ビデオサービス 代表取締役 笹邊幸人

EOS5DmarkUにニッコール300oF2.8EDを装着 明けましておめでとうございます。皆様方には平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 2010年の年頭にあたり千里ビデオサービス代表としての所信をのべさせていただきます。
 2009年は一昨年の米国リーマンショックを震源とする世界同時不況が日本経済を大きく揺るがしました。そして追い討ちをかけるように新型インフルエンザはマスク騒動を引き起こし、様々なイベントが延期、あるいは中止となり、イベント関連の制作会社は大きな打撃を受けました。また、自民党から政権交代した民主党政権は予想以上にリーダーシップを発揮せず、経済は落ち込み気味のままです。しかし、日本の経済に大きく影響を与える米国の経済もようやく底を打って、徐々に上昇し始めてもいるようです。ただしGDPの約70%を支える「個人消費」は未だに伸び悩み、今後の経済状況は決して楽観視できないといってよいでしょう。暗いニュースが多い昨今ですが、隣国中国で開催される上海万博などの新案件も浮上して、大きなビジネスも生まれてくるようです。とはいうものの、弊社の周囲では不況の影響による危機から数社が支援を要望してきました。2010年も予断を許さない厳しい状況になることは確かです。
 少し身近なことを書きますが、ここ数年の画一化したビジネススタイルの中からは決して新しいビジネスは生まれてこないのではないでしょうか。弊社にかかる営業電話や弊社を訪問される営業マンのマニュアル通りのスタイルには辟易します。彼らの没個性スタイルもアフターファイブにはもっと自由で豊かな発想をもって活動をされているはずです。二つのスタイルを上手に使い分ける今時の若者の能力には敬服しますが、もうすこし本音に近いところでビジネスを行って欲しいものです。
 2010年は他力本願の日和見的な考え方では決して前に進めないと思います。2011年のアナログ地上波停波にともなう完全HD化の波に乗るべくHD化を行ってきましたが、やはり製作コストの関係から放送以外でのHD需要は伸び悩んでいます。HDCAMよりもHDVやSDでの需要が未だに半数以上という現状です。弊社制作部のブログFieldReportにも掲載いたしましたが、2010年は顧客のニーズに合ったスタイルとしてデジタル一眼レフによる動画を本格的にスタートさせます。ただし全てを最新式の機材で行えばコストはHDCAMと変わらないものになってしまいます。カメラはCANON EOS5D MarkUやEOS7Dを使用しますが、レンズ群は千里ビデオサービス代表の笹邊がスチルカメラマン時代から使ってきたニコンFマウントのマニュアルフォーカスレンズを中心に構成しています。キヤノン=キヤノンレンズ、ニコン=ニッコールレンズという既成概念は必要なく、EOSではFマウントニッコールレンズが使用できます。このことによって最新のEFレンズにかかるコストがニコンレンズの場合はメンテナンス費のみで運用可能となり、EOS動画の提供価格を下げることになります。用意しているレンズは超広角の15oから400oの超望遠レンズまで約30種類です。もちろんHDV用に製作した特機類も使用できる体制です。
 何か新しいことを行う場合に、これまでの経験や歴史を生かす温故知新の手法が2010年には大いに役立つものと信じます。そして今はその実行タイミングが無くとも、狙いを定めてバネを縮めておくことが重要ではないでしょうか。今年は寅年、虎視眈々と一瞬のチャンスを狙う猛獣のように研ぎ澄ましておくことが大切だと思います。
 2010年もお客様の夢、と私達の夢が融合して、新しいビジネスに成長できるよう、微力では有りますが、最大限の努力を行っていく所存です。どうぞ本年も倍旧のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げますとともに、末筆ながら皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。

(2010.1.1箕面にて)

電子カルテシステムのVP撮影で使用したHVR-Z5J
(EOS5DmkUに装着したAi Nikkor 15mm F3.5S)

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