映像制作フィールドレポート・アーカイブ   LIST view  RSS
映像制作会社の代表が現場で印象に残ったことなどを写真やビデオキャプチャーで綴る撮影技術日誌
(WEBへの公開は制作会社、クライアント、出演者の許諾をいただいておりますが二次利用はご遠慮下さい)

■2009年07月22日(水)  新しいHDモニター優れもの
先週豆カムHD用にとマンハッタンに発注したHDMI対応のハイビジョンモニターが昨日FedEX便で届きました。昨夜から一日エージングして今日のリハーサルで使ってみました。
マンハッタンLCDという会社のもので、スペックは下記の通りです。
•Specifications:
•LCD:•Architecture ・8.9・LCD WXGA (1024x600)
•Contrast ・500:1
•Brightness ・300 Nits
•Response Time ・25 ms, full on/full off
•Viewing Angle (L/R/U/D) ・140 / 110 degrees
•Controls:
•Brightness ・Contrast ・Saturation ・Red Green Blue Channel Levels
•Fit All ・1:1 (Pixel Mapping) ・Normal ・Zoom ・Anamorphic (16:9) ・Wide ・Auto
•Picture in Picture ・On Screen Display ・Multi Language ・Freeze Frame
•Infrared Remote Control ・Full Access to OSD
•Case:
•0.125" ABS Matte Finish
•Dimensions ・9.6" Wide, 6.4" High, 1.6" Deep
•Weight ・Approx 2 LBS
•Aluminum Buttons
•Two Mounting Location to Connect to Camera Gear (1/4*20 Thread, Top, Bottom*)
•* To mount upside-down
•Inputs:
•HDMI (HDCP) ・1 Input, Supports 1080p, 1080i, 720p, 576p, 576i, 480p, 480i
•VGA ・1 Input, Supports 640x480/800x600/1024x768/1280x720/1280x768/1280x1024/
•1366x768/1920x1080
•Component: 1 Input, Supports 1080p, 1080i, 720p, 576p, 576i, 480p, 480i
•CVBS (composite): 1 Input, Support 480i
•Electrical:
•Power ・12v DC, <20 Watts
•Tekkeon MP3450 Rechargeable Battery ・5 Hour Run Time (Optional)
8.9吋の小型ですがパネルは1024x600になっています。また1:1 (Pixel Mapping)という機能が付いているので豆カムHDでは拡大フォーカスとして利用できます。

このモニター専用のサンフードを一緒に注文しました。簡単な構造ですが意外と遮光は優れています。また、上下に1/4インチネジが付いているので三脚やカメラに簡単に装着できます。今回は他のカメラの映像を見るためにライトスタンドに取り付けて使用しました。

入力は下からHDMI、コンポジットビデオ、コンポーネントビデオ、VGA、そして12V電源です。今回はSD収録のためHDMI(HVR-Z5Jから)コンポジット(HC-D45から)を選択しています。

届いてから知ったのですが、このモニターはシングル画面だけではなく、2つの入力を並べて表示したり、ピクチャーinピクチャーで表示可能です。左がHDMIで入れたHVR-Z5Jに映像、右がHC-D45の映像です。コレは2カメパラ撮りで非常に便利です。

表示切替はレイアウトの設定でSingle、PinP、PBPをを切り替えるだけです。
モニターとしての性能ですが、解像度はHDで使って十分なレベル。またSDもHDMIやコンポーネントで入れれば「これが液晶?」と疑うほど高精細です。価格もPCモニター並みでコストパフォーマンスは極めて高いと言えるでしょう。
ただし、60iの信号でパンの画像では動きがカクカクとします。原因ははっきりしませんが、グラフィックの処理が弱いためでしょうか。しかしHDCAMで使用する放送用モニターの1/5以下の価格だということを考えればこの性能でこの価格は納得できるものだと思います。BOOMCAMでの撮影時に豆カムHDのフォーカス確認ではおそらく唯一の製品だと思います。豆カムHD用に購入したモニターですが、驚きの機能のお陰でHVR-Z5JやZ1Jでのロケで簡易モニターとして活躍できそうです。
ビスを6本外して内部の状態を見てHDMI端子がもう一つあることを発見!メニューにHDMI-2が表示されるので不思議だったのですが納得。内部のHDMI端子にケーブルを繋いで引き出せばHDMIでの2画面表示も可能になりそうです。ただし60iでのカクカクした表示は??。現在メールで問い合わせ中です。
明日の本番を終えてからになりますが、背面にXマウントを装着します。

今日のリハーサルの合間に見た大阪市内。10時50分頃の空はべったりと曇っていましたが夕方のような暗さに!雲の上ではしっかりと日食が進んでいました。

現場に入っていて見ることが出来なかった皆既日食は事務所に戻ってNHKのYouTubeで見せていただきました。

■2009年07月20日(月)  アオバズクも雛はスキンシップが大好き
木原が撮影してきたアオバズクの雛の動画をYouTubeにアップいたしました。今年は何と、四羽の雛たちが孵りました。アオバズクは東大阪市の梶無(かじなし)神社が有名ですが、今年は我が地元箕面市が雛の数では上を行ったようです。


おそらく一番最後に孵った四羽目の雛だと思います。アオバズクも末っ子は甘えん坊の様子で擦り寄っていく仕草がなんともかわいいですね。

■2009年07月18日(土)  見山の郷お薦めの朝食
午前中に時間が取れたので「見山の郷」で朝食を摂る事にしました。

おすすめは山菜天ぷらうどん。そして笹邊がいつもいただく特製朝食(右)ご飯と山菜天ぷらの盛り合わせ。

山菜天ぷらは季節によって素材が替わり、それも楽しみのひとつです。

見山で獲れた玉子は味が濃厚でとても美味しいです。夏は見山の郷自家製のすくい豆腐。冷奴がおすすめです。
見山の郷は千里ビデオサービスから車で20分のところにあります。

■2009年07月17日(金)  アオバズクの撮影

アオバズクの巣立ちが近付いたため、製作途中のBOOMCAMを使用することにしました。ただし今回は動きではなく高さを稼ぐためにBOOMCAMを使用します。静止画の撮影は木原が担当しています。

今回製作したBOOMCAMはフィールドへ持ち込みやすいように携行性能を重視しました。使用時のブーム長は3.5mになりますが、二つに分解して車載しやすいようにしています。また分解した状態で移動しやすいようにベルクロテープで一つに束ねられるようにしています。ベルクロテープは結束用ではなく、使用時にスライド部分を止めるためのテープを使用したため、ベルクロを紛失する心配もありません。移動時の長さは1.8mです。

エクステンションを取り付けてビンテンに乗せたBOOMCAMです。第一号機で、現在は写真とは少し仕様が異なります。また新たに設計を始めた二号機では先端のヘッドが機械式リモート機能が備わります。材料はコーナン及びコーナンPROで9割を入手可能なことも確認出来ました。作業はお盆明けあたりでしょうか。

日が沈んでから活発に行動するアオバズクの撮影には生態に影響を与えないレベルでバッテリーライトを使用します。写真もフラッシュは禁物。ハロゲンライトにホワイトバランスを合わせて撮影します。この撮影風景はコンパクトデジカメのサイバーショットのフラッシュで撮ったものですが、コンデジのフラッシュが一瞬の発光ながらハロゲンライトよりも遥かに強力なことをお解かりいただけるでしょう。数千分の一秒の閃光ながら爆発的な発光を起すのがストロボです。

パルサーライトの灯体に24V/50W球を入れ、バッテリー駆動出来るようにしています。光軸をフラッドに拡散させた状態にして、余分な拡散はバーンドアでカットします。点灯は夕刻から反対方向に向けた状態で点灯し、徐々に巣穴の方向に向けていきます。ENGでバッテラを使う場合と同じで、いきなりライトが点いて驚かせないためです。

並行→バッテラコネクター変換を使ってシネキングライトのバッテリーで駆動します。用意したシネキンバッテリーは全部で2台です。動画、写真はいずれWEB/YouTubeにアップいたします。



2009/7/20追記:豆カムHDで撮影した動画をYouTubeにアップいたしました。光量を抑えてゲインアップした画像のためにノイズが多くなっていますがご了承下さい。※動画画面をクリックすると別ウインドウでYouTubeの大きな画像をご覧いただけます。
(HVR-Z5Jで撮影したものは後日アップいたします)

■2009年07月12日(日)  リサイタル
昨年、一昨年と撮影させていただいている瀬戸内三郎さんのリサイタルです。

昨年同様西宮市のアミティホールです。搬入はステージ上手の外にあるリフトで行います。リフトから出たところが収録ベース。とても便利です。

マイクケースには音楽収録用のマイクを収納しています。ECM-23FUが4本とC-38B、ECM-56Pが2本、それにRAMSAのショットガンマイク。他にもアムクロンのPCCなど、オフマイク用のコンデンサー系が中心です。状況に応じてチョイス出来るように機材車に常駐させています。
録音は音響さんから頂く2MIXのLINE-LRとAIR-LR、それにステージの管楽器系のPAされにくい生音1回路、Vo1回路の6系統を録音します。基本の4CHはローランドのR-44で録音し、ブースト用の2系統はTAMURAを介してVTRで録音します。

編集のタイムラインはこのようになります。VTRに収めた32kHzの音声はタイミング用で本編では使用せず、R-44に録った4系統とVTRに録った2系統を使用します。
ライブ録音では基本はAIRをベースにLINE系で芯を付けるようにしています。今回はVoを単独に追加して出していただいたのでVoのみにエフェクトをかけることが可能となり、編集作業がとても楽しくなります。

■2009年07月11日(土)  BOOMCAMのヘッド製作
昨日BOOMCAMのヘッドをマンフロットのボールヘッドで紹介しましたが、そのままではローアングルが撮れないため、急遽オリジナルのヘッドを作りました。

カメラをアングルに固定したため、地面一杯まで視点を下げることが出来るようになりました。また、水中での使用を考慮してボルト&ナット類はステンレス製を選んでいます。このヘッドのパーツはは例によってホームセンターのコーナンでそろえました。結局三脚アタッチメント以外全てをコーナンで揃ってしまったわけです。
恐るべしホームセンター!

豆カムHDを外すとこのような形です。カメラの固定方法は二枚のプレートで挟んだW1/4のカメラ用吋ネジ。このネジもコーナンに!

カメラ取り付け部の詳細です。製作時間は2時間以内で完了です。全てが既成のものですから加工はいたって簡単。使用した電動工具はグラインダーのみです。

チルト部はM12のボルト&ナットにノブスターを付けて、回転部には水道用品売り場のナイロンワッシャとゴムパッキンを抱かせることで、ノブを緩めたり閉めたりせずに上下の調整が出来ます。
普段からホームセンターで面白そうなものを見てはイメージを膨らませるのが楽しいです。みなさんもホームセンターへ行ったら買う予定の無い物の売り場をうろついてみて下さい。きっと面白いものに出会えますよ!

■2009年07月10日(金)  豆カムHDのブームカム初期ロット完成しました
BOOMCAM初期ロットが出来上がりました。
苦労したのはアルミの角パイプにどうやって雲台を取り付けるかでした。
今回のバージョンはヘッドのリモートが出来ないもので、マンフロットの小型ボールヘッドを使用しました。マンフロットを使った理由は小型にもかかわらず3/8吋ネジ(太ネジ)仕様になっているためです。


ボールヘッドを外すと下の写真のような構造になっています。W3/8のネジをM6の六角ボルト2本でしっかり固定しています。ダボを内部に納めることで、ブームを2本繋いだエクステンション仕様の場合はジョイント部分に完全に隠れるようになりました。


W3/8のカメラネジのダボにボール盤で穿孔してタップを立てています。ブーム自体はかなり早期に仕上がっていたのですが、カメラの固定方法がなかなか決まらず苦労しました。



明日の土曜日に天候が良ければBOOMCAMで豆カムHDのテスト撮影をしてみます。日曜日は3カメスイッチングによる演歌歌手のリサイタルですが、BOOMCAMを持ち込むかは・・・・・・

■2009年07月08日(水)  MameFlexHD
撮影が一段落して今週はVPやCMの編集に追われています。そして今日はスタジオでナレーション録りを行っていました。
大きな休みが取れないままで過ごしていますが、そんななか豆カムHDの周辺機器製作の方はは徐々に進んでいます。

マミヤM645用の蛇腹フードです。これを豆カムHDに装着しようという魂胆です。

豆カムHDはレンズ表面に当たる直射光に弱く、コレまでの撮影でもハレ切りは必需品でした。機材庫に使われずに眠っていた蛇腹フードがあったので豆カムHDにワイコンを付けた状態で突っ込んでみるとピッタリ!写真はただ突っ込んでいるだけで固定できていません。

この蛇腹フードにサポーターを付けて豆カムHDをどう固定するかがようやく解決できました。ただし加工は旋盤を使った精密な切削が必要になるため、試作機などを用いて行わなければなりません。こんな時に役立つのがコレまでの仕事やお付き合いです。仕事が一段落したらサポーターの製作に取り掛かります。
名称はARRIFLEXをパチッてMameFlexHDはいかがなものかと・・・・

なお、BOOMCAMの方はエクステンションも加わり、支点からのブーム長は3mになりました。面白いカットが撮れそうです。

■2009年07月06日(月)  「ブームカム」完成間近!
boomcam.jpg 502×82 10K
先月から製作にかかっている豆カムHD用のブームヘッドの完成が近付いてきました。
まだ最終的な部分が完成していないので公開できる状態ではありませんが、Vision3に搭載して完全バランスが取れました。テスト撮影の結果も上々です。
これまでAYUドリー、マグパッチミニカート、AHEADCAMなど駄洒落系の名称を付けてきたオリジナル特機ですが、今回のブームは少しかっこよさを狙いました。
一応Googleなどで調べても同様のものが出て来なかったので公表いたします。

豆カムHD用のブームは
ブームカム:BOOMCAM
(c)2009 SVS Corporation.All rights reserved.
と決定いたしました(爆)
先端部分が遠隔操作可能なものはムーブカム:MOVECAMとしたいところですが、これは動体検知のカメラにMOVECAMというものがあり、MOOBCAMに決定です。

■2009年07月05日(日)  万博記念公園は蓮が花盛りです
梅雨の晴れ間、万博公園早朝観蓮会にスタッフが撮影に行ってきました。
早朝の6時といえどもご覧の通りの人の波です。



大賀ハスをはじめいろんなハスが咲き誇っています。





撮影後には、6時から営業の「はす庵」で朝粥セットをいただきました。係の方に「長寿を祈ってお召し上がり下さい」と言われたので、来られなかったスタッフの分も祈っておいてくれたそうです。粥のなかにはハスの実が入っていて体にやさしい食事だったみたいです。花と実と根であるレンコンとすべてを味わった観蓮会でした。


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